筋膜が姿勢にどのように作用するか?
2017年03月21日
筋膜って?
最近では首都大学東京の先生が提唱している筋膜リリース体操などが注目を集めています。
この筋膜というものは?
分かったようで分からない。
筋膜について、どういったものなのかをご説明させていただきます。
でもちょっと難しいです。
なるべく分かりやすいように説明したいと思います。
筋膜とは、全身の筋のほかにも骨や心臓、脳などの臓器をすべて包み込んでいる膜のことで、この全身をくまなく覆っていることから「第2の骨格」とも呼ばれています。
骨格とは、骨が組み合わさって、体のささえをなすものを言います。
骨組み。
からだつき。
とも言い換えることが出来ますね。
第2の骨格と呼ばれるだけの機能を筋膜は持っているということです。
筋肉を正しく動かすためには、この筋膜が柔軟に動くことが大切です。
筋肉に連続性を作り出してくれるのも筋膜のサポートがあってこそです。
一つの筋肉が出せる出力は限界があります。
その出力を2つ、3つの筋肉が筋膜のサポートでスムーズにつなげて働かせることが出来るんです。
筋膜がサポートに入ることによって
1+1+1=10
くらいになるイメージですね。
筋肉の固さが慢性化した場合に発生する筋膜の機能異常も不良姿勢の大きな問題となります。
筋膜の機能異常とは筋膜を形成するコラーゲン繊維(膠原繊維)とエラスチン繊維(弾性繊維)が密集して高密度化を生じてしまいます。
そうすると脱水症状を筋膜内で起こしてしまいゼラチン状に粘り気が増して分散することで、筋膜のすべりを助けていたヒアルロン酸が凝集化して水あめのようになることで滑りが悪くなることを言います。
簡単に言うと、筋膜が滑らかでないので筋肉がさらに動きが悪くなり、硬くなりますよ。ということです。
筋膜がねじれたり、癒着を起こしてしまったりすると筋膜そのものだけでなく、皮膚や筋肉が動きづらさを感じるようになります。
これは一般レベルの人でも感受性が高い方であれば分かっていただけることもあります。
筋膜の動きが悪くなると血管やリンパ、神経なども影響を受けてしまい、痛みやシビレなどが生じるケースもあります。
これが筋肉の内部をさらに細分化したものです。
詳しい説明は省きますが、筋外膜・錦秋膜・筋内膜とさらに細かく分類することができます。
やっぱりちょっと分かりにくい笑
筋膜の張力
姿勢保持にも筋膜が関与しているのですが、筋膜の引っ張り合いの力バランスがポイントになります。
一方的に引っ張られてしまっている状態では、すぐにまた歪みが再発してしまいます。
筋肉だけをマッサージしても、元に戻ってしまうのは骨格が戻せていないからです。
この筋肉、筋膜の張力バランスが崩れたときに、姿勢バランスが損なわれてしまい神経の受容体がストレスを感じて痛みとして認識されます。
痛みが出る前に対策を打ちたいですよね。
一つの目安があります。
分かりやすいのが”首にできる皺”です。
首に皺があれば姿勢が崩れていたり、肩周辺のトラブルが生じ始めているサインです。
肩こり、頭痛の方にも首に皺がある方が多いですね。
手首などにも不自然な皺があったりする方もいらっしゃいます。
年齢が重なっているだけではありませんよ。
保湿液、乳液で皮膚の柔軟性を高めることも大切です。
筋膜の繋がりを意識する
こんなイメージです。
セーターコンセプト理論とも呼ばれています。
一箇所のストレスを全身が補うという考え方でもあります。
痛みが出ている原因は他にあるという視点は常に持っています。
足首をひねって歩き続けると、他の部位が痛くなるのは痛めた足首を庇って歩いていることによって痛めた足首へ負担をかけまいと他の部分に余計な負荷が蓄積する結果です。
これが知らず知らずのうちに日常的に身体で起こっている現象なんです。
腰が痛いから・・・
膝が痛いから・・・
と感じたら、もうすでに他の部分で庇い始めてますよ。
整体の先生の中には、この理論で施術をしていくとゴッドハンド!?って驚かれるケースもあるくらい簡単に結果が出せる理論でもあります。
以前の職場で習った「木を見て森を見ず」は、この理論をしっかりと頭に入れておくことで理解が進みますね。
繋がりが見えることによって、歩行の乱れ、姿勢の重心バランス、立ち方、座り方の改善策をイメージすることが出来ます。
特に歩行と立ち方を改善するだけでも、身体は大きく変わります。
手渡し資料として作成したいと思いますのでご期待くださいね!!