「前屈できますか?」──身体の柔軟性と不調の深い関係とは?

2025年07月28日

🟨 はじめに:「前屈できますか?」この一言がすべてを表す

突然ですが――前屈、できますか?

ただ座って前に倒れるだけ。あるいは、立った状態でつま先に手を伸ばすだけ。

とてもシンプルな動作のように思えますが、
実はこの「前屈」ができるかどうかで、あなたの身体の現在地がわかってしまうのです。


🟦 見出し①|前屈=柔軟性チェックではない

多くの人が「前屈=体が柔らかいかどうか」と捉えますが、
それだけではありません。

前屈は、次のような複数の身体の機能が総動員される動きです:

  • 骨盤の前傾・後傾の可動域

  • ハムストリング(太ももの裏)の柔軟性

  • 腰椎の可動性

  • 足首の可動域

  • 脊柱全体のバランス

  • 呼吸の深さ(内圧)

つまり、一つの動作で全身の連動性が見えるんです。


🟦 見出し②|「前屈できない」=「身体が危険信号を出している」かも?

当院に来られる方の多くが、「前屈ができない」だけでなく、
以下のような共通点を持っています。

  • 慢性的な腰痛

  • 姿勢の歪み(猫背や反り腰)

  • 肩こり・首の張り

  • 下半身太り・むくみ

  • 股関節の違和感

  • 寝つきの悪さ

「前屈ができない」というのは、
表面的な筋肉の硬さの問題ではなく、根本的な身体の使い方や姿勢の問題であることが多いのです。


🟦 見出し③|どうして前屈ができなくなるのか?

◆1. 骨盤の歪み・後傾

長時間の座り姿勢や、運動不足により骨盤が後ろに倒れたまま固まってしまうと、
前屈の際に身体がスムーズに折りたためません。

◆2. 太もも裏の筋肉(ハムストリングス)の短縮

ハムストリングスは骨盤と膝をつなぐ重要な筋肉。
ここの柔軟性が失われると、骨盤が前に倒れず、結果として前屈もできません。

◆3. 呼吸が浅い

前屈には呼吸と連動した「腹圧コントロール」も関係します。
深く呼吸ができないと、自然な柔軟性も発揮されにくくなります。

◆4. 内臓疲労・自律神経の乱れ

意外かもしれませんが、内臓や神経の不調が身体の柔軟性に影響することも。
特に腸や腎臓の疲れは、腰部の緊張や股関節の硬さとして現れます。


🟦 見出し④|当院でのチェックポイント:前屈でわかるあなたの状態

当院では、初回の検査時に簡単な前屈テストを行うことがあります。

これは単なる柔軟性チェックではなく、
・どの部位に引っかかりがあるか?
・動作のスタート位置が正しいか?
・呼吸は連動しているか?

などを確認するためです。

「前屈できないからストレッチをすればいい」――それだけではありません。

大切なのは「なぜ前屈ができないのか?」を見極め、正しい順序で身体を整えていくことです。


🟦 見出し⑤|改善のために大切な3つのステップ

1. 骨盤と背骨のポジションを正す

いきなりストレッチではなく、正しい土台(構造)を作ることが第一歩。
骨盤が立つように整えると、それだけで身体の可動域が変わります。

2. 呼吸と連動した腹圧コントロール

前屈に限らず、身体をしなやかに使うには呼吸の深さも重要。
「吸って、吐いて、脱力して前に倒れる」この感覚を取り戻しましょう。

3. 柔軟性は“ゆっくり、継続”がカギ

筋肉の柔軟性は一朝一夕には戻りません。
特に40代以降は筋膜の癒着や神経の過敏性も考慮し、段階的に緩めていく必要があります。


🟨 最後に:「前屈」は未来の健康を映す鏡

前屈できるかどうか。
それは、今のあなたの身体がどれだけ自然に動けているかを示す、一つのサインです。

・腰が痛い
・肩がこる
・寝ても疲れが取れない
・座り姿勢がつらい
そんな方はぜひ一度、前屈をしてみてください。

もし“引っかかる感覚”があるなら、それは身体が出している静かなSOSかもしれません。

浜田山CAZU整骨院では、
「柔軟性」や「前屈できる身体」をゴールにするのではなく、
その先にある10年後も健康で動ける身体づくりをサポートしています。