2025年01月20日
自律神経と姿勢の深い関係
私たちの身体には、「自律神経」と呼ばれる神経システムがあります。
自律神経は、心臓の拍動や呼吸、消化など、意識しなくても自動で行われる身体の活動をコントロールする重要な役割を担っています。
自律神経がもつ2つのモード
- 交感神経(戦闘・逃走モード)
ストレスにさらされたときや活動時に働く神経です。心拍数や血圧を上げて、身体を「戦うか、逃げるか」の緊張状態に準備させます。
- 副交感神経(休息・消化モード)
リラックスしているときに働く神経です。心拍数や血圧を下げ、体を落ち着かせます。休息や消化といった、身体を整えるモードを司ります。
本来、この交感神経と副交感神経のバランスがうまくとれていると、心や体の調子を保ちやすくなります。
しかし、生活習慣やストレス、そして姿勢の崩れなどによって、このバランスが崩れることがあります。
姿勢が自律神経に与える影響
前かがみの姿勢は交感神経を過度に活性化させる
例えば、PCやスマホを長時間見ているときの「前かがみ姿勢」は、首や肩に大きな負担をかけます。
筋肉の緊張が続くと交感神経が優位になりやすく、リラックスモードをつかさどる副交感神経の働きが抑えられてしまいます。
浅い呼吸も影響を与える
悪い姿勢になると、呼吸がどうしても浅くなりがちです。
浅い呼吸は交感神経を優位にしやすく、ストレス反応を強める要因となります。
自律神経の乱れが及ぼす健康リスク
交感神経ばかりが活発になると、
- 高血圧
- 不眠
- 消化不良
- 不安感の増加
- 慢性的な痛み など、様々な不調を引き起こす可能性があります。さらに、免疫機能にも影響を与え、ウイルスや細菌などの感染症にかかりやすくなるリスクも考えられます。
姿勢を整えて自律神経をリセットする方法
- デスクワーク時は画面の高さを調節
目線が下がりすぎないように画面の高さを整えましょう。首の負担を軽減し、前かがみの姿勢を防ぎます。
- スマホやタブレットの使用姿勢に注意
つい首を前に出して見がちですが、スマホを顔の高さまで上げて操作するなど工夫しましょう。
- 定期的な休憩とストレッチ
長時間同じ姿勢でいると、首や肩、腰に負担がかかります。1時間に1回は立ち上がり、軽く伸びをするだけでも血行が良くなり、筋肉の疲労を軽減します。
- 呼吸法やエクササイズを取り入れる
胸やお腹をゆっくり膨らませる深呼吸を意識してみましょう。ヨガや軽いストレッチ、ウォーキングなども副交感神経を高める効果が期待できます。
まとめ
自律神経は、私たちが意識しないところで常に働いている大切なシステムです。
しかし、そのバランスは姿勢によって大きく左右されます。
悪い姿勢が続くと交感神経が優位に傾き、健康に様々な悪影響を及ぼす可能性があります。
逆に、正しい姿勢を保ち、こまめにストレッチや深呼吸を行う習慣をつければ、自律神経のバランスを整え、心身ともに健康な状態を維持しやすくなります。
ぜひ日々の生活で意識してみてください。
神経整体という選択肢
肩や腰の痛み、不眠や疲れが取れないといった悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。
これらの不調の背景には、体の骨格・筋肉だけでなく、自律神経の乱れが深く関わっていることがあります。
そこで注目されているのが、「神経整体」というアプローチです。
神経整体とは
神経整体とは、骨格や筋肉のバランスを整えるだけでなく、「神経の繋がり」をスムーズにすることを目的とした施術の総称です。
整体というと、骨盤や背骨の矯正を中心に行うイメージがあるかもしれません。
しかし神経整体では、自律神経を含む神経系の状態に注目し、それぞれの人が本来持っている自然治癒力や体の調整力を引き出すことを重視します。
なぜ神経に注目するのか
私たちの身体は、脳と脊髄からなる中枢神経と、そこから全身に伸びる末梢神経によってコントロールされています。
とくに自律神経は、心臓の拍動や呼吸、消化などを無意識下で管理する大切なシステムです。
- 交感神経: ストレスや緊張状態、活動時に優位に働く
- 副交感神経: リラックスや休息、消化の促進時に優位に働く
このバランスが崩れると、体に不調や痛みが出やすくなると言われています。
神経整体が期待できる主なメリット
- 体の土台づくり(骨格・筋肉の調整)
骨盤や背骨のゆがみを整え、筋肉の緊張を和らげることで、身体全体のバランスを整えます。
- 自律神経の安定
筋肉や骨格のバランスが良くなると、呼吸が深くなり、血行も促進されます。結果として、交感神経と副交感神経の切り替えがスムーズになりやすいと考えられています。
- 自然治癒力のサポート
神経への圧迫や筋肉の過緊張が軽減されると、体が本来もっている修復力・回復力を発揮しやすくなります。
- 姿勢の改善と予防効果
正しい姿勢を保ちやすくなることで、肩こり・腰痛の予防につながるだけでなく、疲れにくい体づくりをサポートします。
神経整体の施術イメージ
神経整体の施術は、痛みや不調の原因を総合的に見極めることから始まります。
たとえば、背骨のわずかなズレが神経を圧迫している場合、やさしい力でそのズレを整える手技が行われることがありますが、神経整体では若干異なります。
通電の手という型を用いて、施術箇所や不調部位を検査することで原因となる部位を導き出し、そのポイントへ施術を行います。
受けられている方にとって、なぜこんな軽い刺激でこんなに変化するの!?と驚かれることも多いです。
骨盤のねじれや姿勢の崩れを丁寧に見極め、必要に応じて筋肉をゆるめたり、ストレッチを組み合わせて神経の通りが良くなるのとイメージされている方もいらっしゃいますが、異なります。
本来の体の使い方、機能を取り戻すためにも神経整体は本当にオススメします。
どんな人におすすめか
- デスクワークなどで前かがみの姿勢が続く方
- 慢性的な肩こりや腰痛で悩んでいる方
- 睡眠の質が悪く、疲れが取れにくいと感じる方
- 交感神経が優位な状態が続き、イライラや不安を感じやすい方
- 姿勢や体のゆがみを根本から改善したい方
多くの方が少なくない不調を来されている現代社会、この神経整体という手技が一筋の光明となれる様に日々精進していきたいと思います。