しゃがむ動作
2017年05月10日
しゃがむことが出来ない子供達
子供にもロコモティブシンドロームが起きていることを、皆さんはご存知でしょうか?
チェック項目がありますので確認してみてください。
①片足立ちが5秒以上できない
②踵(かかと)をつけてちゃんとしゃがめない
③肩が180度上がらない(腕がまっすぐ上がらない)
④前屈で指先が床につかない
⑤グーパー運動で手首に問題あり
この5つの内に一つでも該当してしまった場合は、子供ロコモに当てはまってしまいます。
意外と多くの子供たちに多く見受けられる状態でもあります。
NHKでも特集が組まれるくらいの大幅な伸び率だそうです。
子供の体に異変あり~広がるロコモティブシンドローム予備軍~
しゃがむ動作について考えたいと思います。
骨盤の動きについて考える
しゃがむ動作はバランスを保つために体幹を前傾させます。
この動作は骨盤の中心にある仙骨に付着する体幹後面筋群が伸ばされます。
腰回り、特に背骨につく脊柱起立筋群の硬さにより制限される動きでもあります。
背骨のすぐ脇の筋肉が固くなっている方は要注意です。
両方の股関節と膝の関節を深く曲げる動作になるため、骨盤は後傾してきます。
この骨盤を後傾をする動きは、排便と排尿を促す動きでもあります。
しゃがむ動作は膀胱を圧迫し、尿道が引き伸ばされことによって排尿を促します。
直腸も位置が移動して、後方から前方へ押されるような形になります。
そして骨盤底後部の伸張と腹部の圧力が後方から加わる形となって、結果的に排便反射が促されるという身体の仕組みとなっています。
しゃがむ動作が出来ないということは、身体本来が持つ機能を活かすことが出来ないという状態になってしまうんです。
骨盤の形状からすると男性よりも女性の方が、しゃがむ動作はとりづらいと言われています。
身体機能チェックを行う際の目安として覚えておいていただけるといいと思います。
抱っこ?おんぶ?
「抱っことおんぶ、どちらがいいですか?」と聞かれることが多かったのでお答えしたいと思います。
妊娠中のママさんのお腹を思い浮かべてください。
お腹が前に出ていて、重心はどちらに傾いているイメージでしょうか?
そうです。
前方へ引っ張られるように前に出ています。
抱っこをしていると重心を前方に引っ張られてしまうんです。
妊娠中のママさんの体型がそのままの状態で元に戻らない原因の一つとも考えられています。
重心を意識して生活をしていただくだけでも、お身体の不調が軽減する場合がありますよ。
ちなみにエ〇ゴを早い時期から使うと「ハイハイ」をしない傾向になるそうです。
抱っこをする際によく使用される方が多いのですが、子供の成長の為にも一度調べてから使用されてみてくださいね。
真っすぐ立てない子供達
こちらの記事は産経新聞さんの記事なのですが、重心が崩れてしまうことによって様々なトラブルが生じるようになります。
エ〇ゴを使用していると開脚状態になってしまい、その状態は骨盤を後傾させてしまいます。
その結果、重心が崩れて記事のような状態になりやすいともいわれています。
15年前、自分がこの業界に入った時よりも小児期から成長期までのカラダのトラブルを訴える方が明らかに増えてきています。
浮き指の原因、つかまり立ち、つたい歩きをしない子供も多く見受けられるようになりました。
何かしら対策を練っていかなければ本当に怖い未来しかないような気がします。